テントの日

仕事。

夜から新宿へ。
唐組「改訂の巻 秘密の花園」(@新宿・花園神社)を見る。羽衣の皆と行く。
久々の唐組。東京楽日だったこともあり、テントはぎゅうぎゅう。
あの熱気や、におい、入り口のドアを開けた途端の異世界感、腰や尻の痛みとしびれ、飛び散る水、舞台に広がる不思議な空間、カーテンコールに客席から登場する唐十郎さん。全て含めて、唐組という現象であり、文化なのだなと思った。
終了後、テント内での打ち上げに参加させてもらう。
あそこは、紛れもなく深井さんの故郷だ。離れてもそこは変わらないのだな。
のち、三丁目のどん底で一杯だけ飲んで帰る。
濃い一日だった。

小説。
村田沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」。読了。
小学校高学年から中学生2年生の終わりまで。開発の止まったニュータウンで。
読んでて息苦しいくらいの閉塞感。どうしても自分のその時代を重ね合わせて、嫌な気分にもなる。これはもう、誰かが死んでしまうんじゃないかと思わされるところまで締め付けてくるが、これで人が死ぬと一種のファンタジーになるので読む側に逃げ道ができてしまう。そうはならない、そこを許さない。
その厳しさを経ての、ラスト。大きな前進からつかんだすこしの希望で、解放される。
とても面白かった。