渋谷で調教師を見る

招待券をもらったのでお芝居を見に行く。


KARA COMPLEX「調教師」(Bunkamuraシアターコクーン)。作/唐十郎、演出/内藤裕敬(南河内万歳一座)のお芝居。椎名桔平とか萩原聖人とか窪塚俊介とか見ている最中は全く気付かなかった松本キックとか、テレビで見たいろんな人が出ていました。
その人たちの中でも私は峯村リエと木野花が好きでした。舞台でのこの人たちはさすがです、どうにも。




お芝居の話を。思ったことをいつも通りに勝手に書きます。


こういうタイプのお芝居を見るのは久しぶりでなかなか面白かったのだけれど、どうにも今ひとつ迫力がなかったです。
台詞に惹きつけられるところはところどころあっても、圧倒的に迫ってくる部分があまり無く。ぐっとくるかなと思ったらすかされてしまうことが何度かあったりして。


何だろう、よく分からないけれど、速度なのだろうか。スピード感とかテンポとか、そういうのとは違った、速度。勢いのような。
唐十郎のものに期待するのは、圧倒的な迫力とか、世界を観客ごとすっぱりそこに持っていってしまう力強さとかかなあと思うので、速度は大切だろうと。
乱暴な言い方をすれば、何を言っているかほとんど分からなくたってこれを表現するためには良いのではないかと思ってしまったので。いや良くないのだけれど、大げさに言ってしまえば、ということです。
でもそうか、そうすると唐氏が演出をやれば良いだろうという話になってしまうのか。難しいなあ。




劇場の大きさを処理しきれていないこととか、問題は他にもいくつかあって。少し残念。
あとは、椎名桔平の声がガラガラでした。立っているだけでも存在感があるとはいえ、これも残念。