チェルフィッチュを見る

夜、六本木に行きチェルフィッチュ｢フリータイム｣(Super Deluxe)を見る。ヒルズでかい。
会場がライブハウスみたいなとこだったのでビールを飲みながら見ることも出来たのだけれど、そういうことをすると間違いなく途中でトイレに行きたくなるので我慢。


チェルフィッチュ、｢エンジョイ｣以来1年ちょっとぶりに見たのだけれど、その時と比べて感じた変化がいくつか。
まず、例のブラブラした動きが抑え気味になり、個よりも空間全体の動きを重視した作りになっていたように思った。舞台が横に長細かったこともあるかもしれないしどうなのか分かりませんが、私は今までより、各々を見るというよりも全体で捉えるように見させられた気がします。でも当然、個があって全体が成立してるわけですし。分かりません。
そして、同じ内容の台詞を延々と繰り返すあれもだいぶ少なくなり、話している内容が明快に。
話に出てくる人数やエピソードなど戯曲そのものも絞られているため、全体の印象が今までに比べると相当シンプルになっている。で、好き嫌いは別として、だいぶさっぱりして爽やかで見やすくなっていたのではないかと。荒々しさや、ダラダラ感も薄い。が、相変わらず丁寧。




久しぶりに見たせいか入っていくまでに少し時間が掛かったが、何故だか分からないがある瞬間に急にポンと引き込まれ、集中して見ることが出来た。面白かった。
ラスト泣きそうになる。理由は分からないが、ともかく泣きそうになった。感涙にむせぶ様なお話でも演劇でもないはずのに。寂しくなったのではないかという、気もする。
きっと、いい舞台だったのだと思う。正直理屈では分からないことばかりなのだけれど。