今日のひげ

FUKAIPRODUCE羽衣メンバー。俳優・高橋義和のブログです。現在はブログはほぼ休止中です。

ユリイカ途中まで



 「ユリイカ」の最新号を買って途中まで読む。
 普通にいろいろ書いてあって、面白かった。特に岡田利規氏の「演劇/演技の、ズレている/ズレてない、について」という文が勉強になるようなならないような感じで興味深い。この人凄いなあ、まとめるのが難しいこともきちんと論理的に言葉にして説明している。これについては宮沢章夫氏も日記(6月26日分)で言及しており、理解の参考になりました。それでもなお岡田氏の文章には分からない部分がいくらかあったのだけれど、それは私の問題。
 しかし、特集全体を通して書かれていたのは主に最近の小劇場の状況についてだったので、名前が出てくるほとんどの劇団のお芝居を見たことがなく、3分の1くらいは名前すら知らなかった。だから、ふうんそうなんだぁ、と思うより仕方ない部分も多かったのも確か。どんどん演劇の流行を把握できなくなってきているのか。いかん、いかんなあ。




 私が一番小劇場に行っていたのは、90年代半ばから2000年くらいまでにかけてで、色んなところで小劇場冬の季節といわれている時期。日本全体がバブル後の「失われた10年」の真っ只中。確かに、その頃面白いと思って見に行ってたのは大人計画だったり、ナイロン100℃だったり、少年王者舘だったり、三谷幸喜氏だったり80年代から活躍していた人達だった(元・猫ニャーのブルースカイとか時々面白い人たちも出てきていたけれど)。
 でも小劇場がそんな状況だった中、当時私は高校演劇部にいたのだけれど、どの学校でも演劇部員が増えていたように感じた。圧倒的なパワーを持った劇団とか小劇場の世界の先頭を走るような新しい人がいなかったから、色んな人の「自分の方ができるのでは感」が強く煽られていたのかもしれない。TVも弱っていたし。だから、その頃とかその少し前とかにお芝居始めた人たちが今張り切ってやろうとしている人達なのかなあと思う。その頃があって、今があるのだろうと。
 まあ、たまたまかもしれないけれど。今ふとそんな風に思っただけなので。




 ああ、何のまとまりもなく長く書いてしまいました、恥ずかしい。
 つまり、最近の劇団のお芝居も見たいなあと思ったということです。最近よくそう思います。
 まずは、チェルフィッチュの次の公演を見に行きたい。