並んで観る日

休日。

午前中に家を出て観劇目的で三軒茶屋へ。
チェルフィッチュを観たく、当日券の列に並ぶ。楽日ということもありすでにかなりの列だったが、立見で入ることができた。

チェルフィッチュ「部屋に流れる時間の旅」(@シアタートラム)。
国内外各地で何度も上演を重ねての、東京初演。
戯曲を読んだ時とはだいぶ印象が違う。妻の幽霊？、の存在が強い。もっと柔らかい印象だったのだが、黒いドレスに裸足で、生者の夫に話しかけ続ける。夫の意識が生み出したものだから、ああいう風に強く存在するのも当然か。
死者から直接与えられる許しなどない。でも、自分自身を許しながら生きていったって良いではないか。

とても丁寧に作られた、美しい舞台だった。嫌でもあの地震の時の自分を思い出す。
幽霊の衣装からか、「愛死に」も連想させられ。そうだな、幽霊は裸足だ。
作風も違うしアプローチも違うし、なんなら根本的な部分も違う。
でも、つながる部分のある舞台だった。
とても面白かった。

少し歩いてご飯食べて、お酒を飲んで帰る。
観に行けて良かった。

寝しなに漫画。
石黒正数「それでも町は廻っている」16巻。
完結。10年以上の長きにわたり、楽しませてもらった。