今日のひげ

FUKAIPRODUCE羽衣メンバー。俳優・高橋義和のブログです。現在はブログはほぼ休止中です。

早稲田大学第二文学部演劇ワークショップ公演「イリーナとオーリガ、そしてマーシャ」(@早稲田大学戸山キャンパス/演劇映像実習室)を見る。また大学生のお芝居ですが、総合演出は宮沢章夫
一つの作品を現代演劇(演出/宮沢章夫)、古典芸能(演出・振付/小笠原匡)、舞踏(演出・振付/山田うん)の3つのパートに分けて作り、それを再構成して一つの作品に戻すというやり方。基になるテキストは、チェーホフの「三人姉妹」。
舞踏と古典芸能の部分も面白かったのだけれど、説明が出来るほど解らないのでとりあえずそれは置いておいて、現代演劇のパートについて思ったことを、ちょっと書いてみます。


出演者・スタッフは基本的に全て学生で、しかも制作期間は2週間という短さだったそうで、稽古が足りないのだろうなあとか、やはりそういうのが表れているような部分もあったのだけれど、面白かった。
お話は「三人姉妹」のテーマの一つに(多分)なっている"戦争"に主眼を置いて進められる。ラストで、先の総選挙で自民党が大勝した時の小泉純一郎の映像が流れる中、軍人がゆっくりと行進していくという宮沢氏にしては(私が知っている限りそういうことをしない印象があったので)珍しく直接的な表現をしていたことにも驚いたのだけれど、それよりも特徴的だったのは演出方法。
チェルフィッチュ岡田利規式のやり方(モノローグ、観客に対する語りかけによる進行+「〜っていうのをやります」という説明)に加え、「三人姉妹」を実際に演じる役者を登場させるという方法で話を進行させる。




ここまで書いてみて何だかまとまらなくなったので気分転換に本屋さんに行きました。「さよなら絶望先生」の1巻が出ていたのでわくわく気分だった帰り道に、死んでいるせみを踏んでしまい、しょんぼり気分になりました。乾いた音がして。


それはそれとして、続きを書いてみます。




一番驚いたのは「三人姉妹」が進められている時に、モノローグ担当の俳優たちが舞台に残っている場合の行動、振る舞い。
ただそのお芝居の様子を見ている。つまり、舞台の上で観客になっている。
この様子にはとても強い違和感を覚えた。しかし、妙な安心感があった。何なんだろう、あれは。


まだいろいろと思ったのだけれど、長くなったのでとりあえず今日のところはこの辺で。
結論として、舞台の上でいつものように普通にしゃべるというのは思ったよりもずっと難しいのだなあと、お芝居を見ていて改めて思ったのです。


いつもながらまとまりのない文章ですが、まあ、その辺はあれですから。